男性の育児休業という選択肢。本気で考えてみませんか?

パパ 育児休業

パパの皆さん、育児休業を取得しようと考えたことはありますか?

我が家の息子も3歳になり、そろそろ二人目がほしい…なんて考えていますが、そのときに育児休業を取得できないかと本気で考えています。
一言で育児休暇といっても、男性の育児休業はまだまだ浸透していないのが現状で、制度について理解していない人も多いかと思います。
そこで、今回は男性の育児休業についてまとめてみたいと思います。

そもそも「育児休業」とは?

「育児休業」とは、1歳未満の子を育てるときに、事業主に申し出ることによって仕事を休業することができるという制度です。
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の第5条で定められているため、当然会社は守らなければいけません。

また、「1歳になったけど、保育園に預けられなくて仕事に復帰できない」、「おばあちゃんが病気で入院してしまった。おばあちゃんに子供の面倒を見てもらって仕事に復帰しようとしていたのに、このままでは子供の面倒を見る人がいなくなってしまう」といった人のために、1歳6か月まで育児休業を延長することも可能です。

そしてこの育児休業は、男女についての制限はありません。男性も女性も取得することが可能です。
「ママが育児休業を取っているから、パパは育児休業をとれない」、「ママは専業主婦で育児に専念できるから、パパは育児休業をとれない」と勘違いされる方もいますが、夫婦そろって育児休業を取得することもできますし、ママが専業主婦でもパパが育児休業を取得することはできます。

つまり、制度としてはパパも当たり前のように育児休業を取ることが可能なのです。それがなぜ、男性の育児休業を取っている人は少ないのでしょうか?

男性の育児休業の現状

パパ 育児休業

そもそも、私の知り合いのパパで育児休業を取っている人なんて見たことも聞いたこともありません。
当然、勤務先でも男性が育児休業を取った実績などありません。おそらく男性で育児休業を取ろうなんて考えている人はいないと思います。

そこで、男性の育児休業の取得率はどの程度なのだろうと調べていたところ、厚生労働省の平成27年度雇用均等基本調査という調査を見つけました。

この調査で男性の育児休業を取得した人の割合を調べてみたところ、なんと2.65%です。

低すぎです。余りの低さにびっくりです。これだけ低ければ周りで取っている人なんて見たことないはずです。
しかも驚くことに、この2.65%という数字は過去最高の数字です。過去最高で2.65%って、取ってないのと一緒ではないでしょうか?

さらに驚くことに、育児休業を取った人の56.9%は5日未満の取得日数となっています。

考えてみてください。5日未満です。

ということは、例えば出産の日に休んだとか、妻が退院なので休ませてくださいとか、出生届を役所に出さないといけないので休ませてくださいとか、そんな休みと変わらないってことですよね?

もはや育児休業ではなく、ただの有給休暇です。

5日未満以外の区分では、5日~2週間未満が17.8%、2週間~1か月未満が8.4%、1か月~3か月未満が12.1%となっています。
つまり、育児休業をとったとしても、約80%の人が1か月たたないうちに仕事復帰しているということになります。

・・・これから育児休業をとろうとしているパパにとっては、絶望的な数字かと思います。

育児休業をとっている人が100人に2人、やっとの思いで育児休業をとれたとしても、2人に1人は5日未満で仕事復帰、残りの1人も1か月経たずに仕事復帰しているということがこの数字から読み取れます。

正直、1か月程度の休みではママの産後疲れを助けてあげることはできません。

内容が気になる人は平成27年度雇用均等基本調査の「概要 全体版」を見てください。11、12ページが今回の内容になっています。

育児休業をとることによるメリット

ほとんどのパパが取ったことのない育児休業ですが、取ることによってたくさんのメリットがあります。

今後体験できない子育てを経験することができる

育児休業を取らない子育ては、「ママの子育てのお手伝い」になります。
朝出勤前だけ、夜寝る前だけ、土日の休みだけなど、日常生活の中で部分的に子育てをしているにすぎません。

ママの身になってあげてください。ママからすれば、24時間ずっと子育てをしています。24時間いつでも赤ちゃんのために気を使う生活を送っているのです。
「仕事疲れたからお茶飲んで休憩しよう」なんてできません。自分のための時間なんてないんです。

先ほどの男性の育児休業を取得した人の割合2.65%からもわかるとおり、24時間ずっと子育てをし続けるという経験をしたパパはほとんどいません。
おかしな話ですよね。夫婦で子供を育てているはずなのに、すべてのママは経験していて、ほとんどのパパは経験したことがないのです。

育児休業をとれば、そんな貴重な経験をすることができ、家族の時間を過ごすことができます。

毎日子供のためだけに時間を使うなんて贅沢なことは育児休業をとれる今しかできませんよ。

ママの負担軽減

パパが育児休業をとることにより、ママの負担を減らしてあげることができます。

ミルクをあげる時も、赤ちゃんをお風呂に入れる時も、夜中に赤ちゃんが泣き始めた時も、一人では嫌になってしまいそうな子育ても、二人であれば乗り越えることができます。

これはうちの奥さんの話ですが、赤ちゃんと二人だと「孤独」を感じるとの話です。
赤ちゃんは寝るか泣くかしかできません。なので、何かしてあげても反応が返ってくることはありません。

そんな赤ちゃんと二人っきりで1日過ごしてみましょう。
「お腹がすいているのかな?」、「暑いのかな?寒いのかな?」、「どうして泣きやまないのだろう」、どれだけ考えても、どれだけ聞いてみても答えは返ってきません。自分ひとりで考えて、赤ちゃんの面倒を見てあげなければいけません。そんな生活を続ければ、だれしもが「孤独」を感じてしまいます。

そうならない為にもパパの出番です。
育児休業をとってママと二人で子育てをしましょう。
二人で考えて、二人で子育てをすることによって夫婦の絆も深まります。

育児休暇をとることによるデメリット

メリットが多い育児休業ですが、残念なことにデメリットもあります。

給料が減る

育児休業をとることによる一番のデメリットは「もらえる給料が減る」です。
「育児休業は取りたいけど、給料が減って生活できなくなるから取れない・・・」という人もいるかと思います。

厳密に言うと、会社からもらえる給料は0円になり、「育児休業給付金」という給付金が国から支給されることになります。

この育児休業給付金ですが、今までもらっていた給料と同じだけの金額をもらうことはできません。給付金の計算は下記のとおりです。

  • 育児休業開始~6か月 賃金日額×日数×67%
  • 6か月~育児休業終了 賃金日額×日数×50%

※賃金日額とは、育児休業開始前6か月間の賃金を180で割った数字になります。また、この賃金には通勤手当や扶養手当などの手当ても含んだ数字になります。

仮に毎月の給与が240,000円だとすると、賃金日額は8,000円になります。すると、育児休業開始から6か月は毎月160,800円、6か月以降は毎月120,000円が支給されるという計算になります(1か月30日の計算です)。

また、給付金の支給は2か月に1回となります。給料のように毎月支給されるものではありませんので注意してください。

そしてこの給付金の最大の特徴ですが、給料と違って所得税、市県民税の対象になりません。
さらに、育児休業中の健康保険料・厚生年金保険料が免除されます。

先ほどと同じく毎月の給与が240,000円だとすると、健康保険料・厚生年金保険料は月約33,770円です。
1年間で考えると、約400,000円の保険料が免除されるということになります。

さらに、所得税、市県民税です。
給付金は税金の課税対象とはなりませんので、今納付している所得税・市県民税がそのままなくなります。
ただし注意してもらいたいのが、所得税は毎月の給与に対して計算され納付をしていますが、市県民税は前年の所得に対して計算され毎月の給与から天引きされています。
そのため、育児休業を始めて給付金をもらうようになると、所得税はその月からかからなくなりますが、市県民税は納付を続ける必要があります。間違いやすいところですのでご注意ください。

上記の内容を踏まえて整理した1か月の給料比較が、下記の表となります。

働いている場合 育児休業(67%)
給与(給付金) 240,000円 160,800円
健康保険・厚生年金 33,770円 0円
所得税 5,000円 0円
市県民税 10,000円 10,000円
差し引き支給額 191,230円 150,800円

※健康保険・厚生年金の金額は「標準報酬月額」という金額を基に計算されます。また、年齢や住んでいる都道府県によっても金額が変わりますのでご注意ください。
※市県民税は前年度の所得を基に計算されるため、すぐに納付がなくなることはありません。給付金となって税金の対象にならなくなった影響は翌年度以降の計算に反映されることとなります。
※所得税・市県民税は所得、扶養親族、各種控除などにより税額が変わります。記載の金額は参考の金額となりますので、ご自身の給与明細等をご確認ください。

見ていただいてわかるとおり、単純に給与の金額であれば「67%」の支給額となりますが、保険料や税金などを考えると、実際の差し引き後の割合は「80%」程度となることが分かります。

「パパが育児休業を取ると、給料が減ってしまって生活できない・・・」と考える方も多いかと思いますが、その多くは「給付金は給料の67%(50%)しかもらえない」と簡単に考えた結果となっています。保険料や税金などの免除される金額を考えればそうではないことが分かりますので、免除される金額も踏まえてもう一度よく考えてみてもらえればと思います。

職場の理解が得られない

パパ 育児休業

大変残念なことに、男性の育児休業取得は職場の理解を得ることが難しいです。
上司のほとんどが、自分の男性の部下が育児休業を希望するとは思っていないでしょう。
短期間であればまだしも、1年間といった長期間の育児休業であればなおさらです。

会社からすれば、育児休業で休んでいるだけであって復帰することは決まっていますので、簡単に人員の補給をすることもできません。
人員の補給ができないとなると、今いるメンバーで仕事をこなすしかありません。現状でも忙しいのに、更に負担を増やすことになってしまいます。
仕事の負担が増えると、心に余裕がなくなり、職場の雰囲気が悪くなってしまいます。また、いざ職場復帰する時に周りから歓迎されない可能性も出てきます。

・・・こんなことを書くと男性が育児休業なんて取れなくなってしまいますが、こういう考えもあるということは頭に入れておきましょう。

職場に理解をしてもらうためには、事前に上司や同僚に話をしておくことが重要です。
妊娠する前から「子供が生まれたら育児休業を取る」という話をしておけば、上司が事前に対策を練ってくれたり、同僚も育児休業で不在になった時のことを考えて仕事を進めてくれる可能性が出てきます。
子供が生まれてからいきなり「育児休業を取らせてください」といっても、突然のことで対応してもらえないでしょう。

育児休業をとるということは、自分の仕事を誰かにやってもらうということです。
事前に上司同僚に話をしておき、必要な引継ぎはきちんと行い、気持ちよく育児休業を取得しましょう。

パパの育児休業取得はまだまだ難しい

男性の育児休業は、制度としては存在しているものの、女性と比較してまったく浸透していません。
いざ取得しようとしても、お金の問題や職場の問題があり、簡単に取得することはできないでしょう。

ですが、家族のために育児休業を取得できるのは子供が生まれたタイミング以外にありません。これを逃すと一生育児休業を取得することができずに終わってしまいます。

一生に一度のチャンスです。育児休業を取得して、家族のための時間を過ごしましょう!

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